13.

3/13
17403人が本棚に入れています
本棚に追加
/476ページ
起こしていた半身をまた横たわらせ 首筋に顔を埋めようとするのを 間一髪で逃げ出した。 のに…… 「痛っ……」 身体中に鈍い痛みが走って、その体勢のまま硬直。 そんなわたしを、困ったような表情で秀一君が覗き込む。 「ちょっと無茶し過ぎたか? これでもまだ手加減したんだが」 「あれでっ!」 手加減した? だったら全力投球されたら、確実に壊される。 彼の底なしの体力が恐ろしい。 「四日も触る事すらできないんだぞ! これでも足りないくらいだ」 そう、なぜわたしがこんな目に遭っているかと言うと。 秀一君は関西支社にて、四泊五日で行われる 新役職者達の研修に参加する為、出張なのだ。 付き合ってすぐに同棲同然で、仕事も プライベートも一緒の生活をして、早くも四か月余り こんなに長く離れるのは初めてで、甘えたの彼は 「耐えられるか」と、ご機嫌ななめで。 昇進なんかしなけりゃ良かった、と言い出す始末。 あまりに不機嫌なものだから 宥めるために、何でもいう事を聞くと つい言ってしまい、こんなことになったと言う訳で。
/476ページ

最初のコメントを投稿しよう!