守ってあげたくて

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「自社デザイン部長の倉田美穂です。 よろしくお願いします」 真っ直ぐに太田の目を見つめて言った倉田に、俺は心の中で拍手。 …偉いぞ、倉田。 お前なら大丈夫だ。 何があってもそこの守護神と俺がお前を守ってやる。 心でそうエールを送りつつ、全員の挨拶を済ませ、 新規体制をメンバーに告げ終わる。 ひとまずはこれで俺の役目は終わり。 あとは倉田がどこまで頑張れるか、だ。 が、 ふと気づけば、いつも俺に熱い視線を送っていたはずの椎名の目が太田に向いてトロンとしてるし。 …まぁいいけど…。 残念だったな工藤… ってお前もかよ! そう、しっかり工藤の目は柏木に熱く向けられていたのだ。 全く…コイツらは…なんてお気楽なヤツラなんだよ。
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