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エレベーターが1階に辿り着くと開いた扉から、真っ先に倉田は飛びだす。
「お疲れ様でした！」
吐き捨てるように言った彼女は、その体をユサユサ揺すりながら、ドスドスと音を立てて走り出した。
…あー…俺ってホント最低。
そりゃ倉田も怒るわな。
反省している俺を社長が覗き込む。
「藤森くん、倉田さんと喧嘩でもしたのか？」
「まぁそんなトコです。
社長、お疲れ様です」
苦笑いしながら誤魔化して俺も会社を後にした。
はぁぁ…最悪。
だけど槙田の事も、きちんとしないと。
しぶしぶポケットから携帯を取り出し、槙田に電話をする。
「どこにいる？
ああ、分かった。じゃ今から行くから」
こんな気持ちで会いたくはないけど。
槙田にはきちんと断らなくては。
だって俺…倉田を好きになっちまったんだし。うん。
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