守ってあげたくて

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「部長は良くこのお店来るんですか?」 「…んー、たまに…?」 週に2、3回は来てるなんて言えねーし。 「そう言えば、来週からデザイン部は2つに分かれるらしいですね」 「ああ、そうそう。 それ槙田にも言っておかなきゃいけなかった。 来週からは自社デザイン部長は倉田に決まったから、今後の新作チェックは倉田が担当になるんで、よろしく頼むな」 俺の言葉に一気に槙田の顔が曇った。 「倉田さんですか… じゃもう部長は来ないんですか?」 「ああ、俺は外注デザイン部になるから… まぁ倉田が慣れるまでは一緒に行くけどな」 「…そうですか…」 思いっきり残念そうな顔をする槙田に、そろそろ本題を言わないと…。 そう思った時、ドアが開き入って来た客の顔を見て俺は固まった。
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