守ってあげたくて

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ドスドスと音が聞こえて来そうな、丸い塊。 と、その後ろから鬼の形相…に見えたのは俺だけかもしれないが、俺と目が合った途端、ギロって音が聞こえそうなくらい俺に睨みを利かせた番犬…じゃなくて守護神。 「倉田さんいらっしゃい」 ニコニコと笑って迎え入れる智也がますます俺を地獄に突き落とした気分だ。 思った通り、俺を完全に無視する倉田に気づいた槙田。 「あれ?倉田さん、こんばんわ」 なんて律儀に挨拶なんてしてるし…。 「槙田さんこんばんわ」 ニッコリ笑って答える倉田の笑顔と、その後ろから俺に相変わらず注がれる冷たい視線に心で思った。 …拷問だ…。
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