第2話 お嬢様とメイドと店員

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「レーお姉ちゃん……。幸せそう……」 「鼻血をだしながら安らかな顔で寝てるわね」 ガングレトはまさに、我が人生に一片の悔いもない感じに萌えつきてます。 なんていうか、色々と残念な子ね。 でもこのままじゃ邪魔だし、帰ろうかしら。 「リズ、チケットはありがたく頂くわ。ありがとう。リサさん、私はガングレトを連れて家に帰ります」 「どう……いたしまして……」 「あら、残念ね。ラプ一人で大丈夫?」 「勿論、援軍を呼びます。来なさい!!ヘルメス!!」 私が叫ぶと、どこからともなく彼が現れた。 彼の名はヘルメス。ガングレトも知らない、彼女のファンなの。 ヘルメスは普段は真面目なんだけど、ガングレトが絡むと別人になるのよね。 「お呼びですか?ラプの姉御」 「ガングレトが鼻血を出して気を失ったから、家に届けてくれないかしら?」 「御意!!」 そう言うとヘルメスは私とガングレトを片手に、リサさんとリズの方に視線を移します。 「ではリサ姉さん、リズちょん、サラバだ!!」 「ええ、またね」 「バイ……バイ……」 こうして私達はヘルメスに担がれ、家に帰りました。道中で奇異の目で見られたのは、言うまでもない。
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