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会社を出てそのままMoon Dropsへと向かう。
いつものドアを開ければ、笑顔で迎えてくれる智也の姿。
「隼人、いらっしゃい。
倉田さんと柏木さんはボックス席でお待ちだぞ」
頷いて、倉田と柏木の待つボックス席へと腰かけた。
「待たせたな」
柏木と倉田は黙ったまま俺を見つめている。
「分かっているだろーけど…太田の事で二人に聞きたい。
あのな、倉田…槙田が巻き込まれそうになったのは柏木から聞いてると思う。
だけど太田は、槙田をやめて椎名と付き合い始めたらしい。
プライベートの事だし本来は俺が口出しする事じゃねーけど…もう黙って見てられる状況じゃなくなってるのはお前も分かるよな?
太田って人間がどーいうヤツなのか、お前と太田に何があったのか……話してくれねーか?」
俺の言葉に倉田はやはり動揺し出して、震える手でバックからイチゴチョコを取り出した。
…また…イチゴチョコか。
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