610人が本棚に入れています
本棚に追加
『あの人…藤森部長を陥れようとしてるかもしれません…。
私に…言ったんです…。
藤森部長が持ってるものを全部奪うって…だから…手始めに私を奪う事から始めるって…』
「はっ?」
『私は、太田さんに興味ないし、それ以前に藤森部長と私は関係ないって言ったんですけど聞いてくれなくて…
藤森部長は自分の大切なものを奪ったから、お返しに槙田さんは必ず俺のものにするって…あの人…なんだか怖いです』
電話の向こうで微かに震える槙田の声に、ズキンと何かが体を走り抜けて行くような感覚を感じた。
アイツの目的は…俺を潰す事?
「そう…分かった。槙田、教えてくれてありがとう。
もう槙田にも太田は近づけさせないから心配すんな」
『…はい…あの…』
「うん?」
『気をつけて下さいね』
「ああ、ありがとう。おやすみ」
『はい、おやすみなさい』
最初のコメントを投稿しよう!