言えない、よ。

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それから3時間後。 「あ、蒼くんっ」 「ん、出来たな」 「できたってなに?っていうかこれなに?」 「そのうち分かる」 「そのうちって……意味分かんない」 「それよりどうだった?」 「あ、エステ?スッゴク気持ち良かった」 助手席に乗り込んで、シートベルトをつける。 と。 「んん、ふぁ」 な、なんでキス?!よく分かんないこの人。 「言っとくけど、朝のはまだ手加減してっからな。 今日から、気失うほどよがらせる」 「うぇ、え?」 え、なんの宣言ですかそれ。 「エステなんざ比べるほどもないくらい気持ちよくさせる」 ーー・・・なんか、怒ってる? 今のセリフだと、まるで嫉妬してるみたい。 まさか、ね。 でも蒼くんの横顔は、いつも通り無表情なんだけど、なんか怒ってる。 「……えへへ」 「あ?」 「んーん、なんでもないよ」
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