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「開けると思ってた」 閉めようと思った時には、時峰の足が既に片方玄関に侵入していた。 ああ、そうだった。 時峰はこういう奴だ。 かわいそうなんて何で思ったんだろう。 私も学習能力が無い。 「あ、今日、……お腹痛くて、外出れなさそう……、みたいな」 「生理? なら、別に食事だけでもいいけど」 はぁ? 「ち、違うわよ!」 「そ。じゃあよかった。 それなら今日もフルコースで」 何の悪びれも無くにっこり笑顔の時峰。 「はぁー」 ちょっと冷静になろう。 大人の私が一番。 「あのね。時峰君」 腰に手をあてて、時峰の目を見る。
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