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「ごちゃごちゃうるさいよ、一度体を重ねた関係なのに」 わ! 視界が一瞬ぐらつく。 バタン。 扉が閉まる。 ……1人の侵入者を許して。 「……ちょっ!」 気付くと眼前に時峰のネクタイ。 いつの間にか、事も無げに、時峰に抱き締められていた。 「はいはい、いいから。 いい加減観念して」 私の頭をポンポンとしてなだめる。 「も、こういう不純異性交遊は……、私っ」 「はは、なんか先生みたい、センセ」 この前も聞いたセリフ。 頭を撫でながら、ケタケタと緊張感の無い笑い声。 頭上に時峰の吐く息の温度を感じる。 ……脱力。 時峰から香る甘くて上品な匂いに、私は先週よりも早く白旗を上げた。
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