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思い当たる節は、アイツしかいない。
確かに、気持ち良……
「わああ!いかんいかん」
頭をブンブン振って、両頬をパシリと叩いた。
夜8時。
1本授業に空きがあったので、講師室で先日の小テストの採点をする。
「あ~、もう全然覚えてないじゃん、コイツ」
他の講師は全員授業中なので、1人でぼやきながら赤ペンを走らせる。
ウィーン。
来客用の自動ドアがふいに開いた。
「こんばんはー」
生徒の親御さんだと思い、すっと立ち上がり、声をかけた。
「あれ?」
誰もいない。
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