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相手の為、じゃない。
自分が、面倒くさい、からだ。
そういう衝突に無駄な労力を費やしたくないからだ。
圭太に自分の気持ちをぶつけないことがいいことなんだと自己暗示して、それが普通に、日常になっていた。
私自身、この慣れ合いの付き合いに……甘えていた。
「い……つから？
考えてたの」
「最近じゃなくて、結構前から考えてた。
でも、それでも、なんとか修復したくて頑張ろうと思ったんだけど……、やっぱ、ダメだな。
泉も拒否反応出てるし」
はは、と頭を掻きながら圭太は笑った。
それは違う、それは今の私の心に違う男がいるからなんだと喉まで出かかったが、ずるい私はそれを飲みこんだ。
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