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「会ってても、電話で話してても、……なんか、1歩引いて会話してるような感じだし」
「……」
「泉が俺のこと気遣ってくれてるのは分かるんだけど、同時に興味も薄れてきてるのが分かるんだ。
会いたいとも言ってこないし、いつもただ俺の話聞いてるだけで踏み込んでもこないし」
ふーっと顔を下に向ける圭太。
私はただ、ただ、圭太の話を聞いている。
「そして、俺自身もそれに甘えて、泉のことほったらかしにして……。
そんなんでなあなあになって、なんか、つきあってる意味あるのかな、って」
確かにそう。
つきあいが長くなればなるほど、お互いこう言えばこう思うっていうのが解ってくるし、仕事の大変さも理解できるから、衝突を避けるためにあまり突っ込まなくなる。
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