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「センセー、膝枕して」 「ははっ、コタツあるとかセンセーらしー。 俺、絶対部屋に置かねぇけど」 「疲れてる? 肩揉もうか? 金取るけど」 「たまには手料理振舞ってくれるとか、そんなサプライズ無いの? センセ」 1月半ば。 時峰が隣に越してきてから約半年が経った。 ひと月前に自分の片想い話を打ち明けてからというもの、時峰は次第に自分を出し始めてきたように思える。 ただ俺様に拍車がかかっているだけとも言えるが。 母親を若くして失っていること、不毛な恋をしていることを知っている隣の元先生。 その私に対して、変な親しみや安心感を持っているのかもしれない。
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