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チュッ……。
時峰が少し汗ばむ私の頭を寄せてキスをする。
間接照明の仄かな明かりが、影を作りながら2人の顔を微かに照らす。
ベッドの中で2人、見つめ合う。
「ハハ。
涙目」
まだ息の整わない私の髪をすくい、時峰は優しく笑う。
今日は私の部屋だから、ベッドが狭い。
お陰で密着することができるけど。
「時峰君、若いね……。
も、体壊れるかと思った」
時峰は目尻に皺を寄せ、ハハと笑い、親指の腹で私の涙を拭いてくれた。
「……センセーさ、心の中で俺のこと呼び捨てにしてるでしょ?」
「え?
なんで?」
なんで知ってるんだ、コイツ。
目を泳がせながら少し焦る。
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