3580人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
この辺りからいつも、時峰に話しかけられても上手に応えられなくなる。
クスクス笑いながら、
「手ー、邪魔」
と言って、時峰は私の両手を上で抑えつけた。
「もう、さ。
他のこと考えずに没頭しよ。
お互い」
「んっ……」
頭から額へと、耳から頬へと、顎から首へと、鎖骨から胸へと。
口以外のあらゆる場所にキスを降らせては舌を這わす。
「頭ん中空っぽにして、キモチイイだけで満たせば、ホラ、楽にならない?
センセ」
「んあっ」
私のワキに沿って、舌先を滑らせる。
下に伸びた手は、焦らしながらも私を高みへ導く。
シーツをちぎれるんじゃないかというほど握り締め、無理して開けた目で時峰と視線を絡める。
最初のコメントを投稿しよう!