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「え……。 あ……、時峰君のお知り合い? ですか?」 さりげなく微笑み、少し親近感を示すような顔で問いかけてくる。 なんだかテープレコーダーに録った自分の声を聞いているような、変な違和感。 顔は全然違うのに。 そして、この人も彼のことを『時峰君』と呼ぶことに気付く……。 「はい。 ……それじゃ」 バタン。 なるべく自然に、なるべく動揺を見せないようにして自分の部屋に入った。 サンダルを脱ぎ、廊下を歩き、リビングまで行き、ストンとソファに座る。
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