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気付けば時計は10時を指していた。
どれくらい泣いたのか。
ソファにうなだれながら、私は3時間前と同じ格好をしていた。
涙はもう、出尽くしていた。
着替えなきゃ……。
ふと、そう思った。
クローゼットへ行き、パーカーを綺麗めのブラウスに着替える。
上からカーディガンを羽織った。
化粧……。
消えかけていた眉を綺麗に描き足す。
引き慣れていないアイラインも入れ、マスカラを丁寧に塗る。
ブラウンのシャドウを入れると、若干泣き腫らしてむくんだ目がマシになった。
オレンジ系のチークをほんのり入れ、アプリコットの色の淡い口紅も引いた。
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