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「へー、子供いるってことは結婚してんだ、その人。 って、そっか。 センセと同じくらいの人、適齢期だもんね」 「何よ」 「いや……」 ププッとわざとらしく笑って、時峰は鍋をつつく。 「彼氏からプロポーズとかされないわけ?」 「……」 何て言おうか一瞬戸惑う。 ん?って顔をした時峰。 「ごめん。 なんか深刻みたいだね。 ま。 元気出してよ」 結婚の話をしてもらえない可哀そうな女、と決めつけられ、変に励まされる。 「35過ぎても独り身だったら貰ってあげるから」
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