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あれから私は、時峰のことを考えないように考えないように努めた。 あれは何でもないこと、虫に刺されたのと同じだって、なるべく自分に言い聞かせた。 仕事がありがたかった。 仕事に専念すれば、確かに他のことを考えずに済んだから。 室長の高山から怒られて落ち込んでも、そのことが私の頭の中を占有してくれるから、逆にありがたかった。
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