3180人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日。
出勤してトイレに入ると、後ろから水野さんが小走りで追いかけてきた。
「綾川先生、綾川先生!」
ああ、案の定だ。
「誰なんですか?
あのイケメン。
実はワケ有り?
もしかして元カレさんてあの人?」
水野さんは小声だが鼻息が荒い。
興奮して土足で人のプライバシーに上がり込んでくる。
「……元教え子」
私は淡々と言った。
「ええっ!
そうなんですか。
お歳は?」
「25。
じゃなくて、もう26か」
「わお、私と同い年。
綾川先生の教え子さん、もうそんなに育ってるんですね~」
最初のコメントを投稿しよう!