26

21/22
前へ
/36ページ
次へ
「圭太……。 なん、で?」 「美波ちゃんから電話きて、心配だから見に行ってあげてって……」 美波……。 あの後、やっぱり電話したんだ……。 「大丈夫か? ……ああ、くそ。 殴られたな。 こんなに赤くなって……」 圭太は心底心配した顔で私の頬に触れる。 「あ、今……、外……」 「ああ。 近所の人かな? 男の人が先に取り押さえてくれたみたいだ。 もう大丈夫だよ」 「あ……」 抱き締められたまま片手を伸ばす。 でも、床にへたり込んでいる上、圭太に抱き締められていて、ドアに手が届かない。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3178人が本棚に入れています
本棚に追加