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「実は、昨日も、俺、ここに来た」
「え?」
私の長い髪を指ですくう時峰。
「つーか、日本に帰って来てから今日まで、1日も欠かさず、ここ、来てる。
正直言うと」
時峰は私の頭上に頬を付け、ふー、と息を横に吐きながら話す。
ハハ、あの変態男と変わんねえな、とボソッと聞こえた。
「……」
「ノックしてもインターホン押しても出ないし、外から見たら夜も電気つかないから」
「……うん」
「彼氏の家にいるんだろうなって。
分かってたけど……。
さっきも来てたみたいだし、もう、俺もいい加減つきまとうのもどうなんだろうな、とも思ったけど……」
「……」
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