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「綾川先生! ま、またいるっ! あの、元教え子のイケメンさん。 やばいっ、化粧直ししなきゃ」 日曜日。 夜7時。 授業が日中だったので、今日は早めに帰れる。 職員用出口からまたもや慌てて戻って来た水野さん。 ああ、もう着いたんだ、時峰。 時峰の仕事復帰は来月からなので、今月いっぱいは送迎をしてくれると言ってくれた。 “今終わったよメール”をするなんて、なんだか、ちょっと気恥ずかしい。 想いを告げ合った日から4日経ったが、未だつきあい出したという事実に慣れない。 「ああっ、待って綾川先生。 グロス今塗り終わるから」 慌てて身だしなみを整えている水野さんを横目に、少し申し訳ない気持ちになる。 ここ数日私の方が先に帰っていたから見られなかったけれど、今日は帰りが被ってしまった。
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