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「デザイン課長の北条さん…話した事あるでしょ?
あの人ね…隼人と別れて落ち込んでた私をずっと支えてくれたの。
本当に優しい人で…いつも私を見ててくれた…。
だけど…最近奥さんにバレちゃって…もう修羅場よ」
フフっと自虐的に笑う澪は、俺と一緒にいた頃の彼女とは全然違う、大人の女の顔をする。
「それで…ウチの出向の話を受けたワケ?」
「うん…少し…彼と距離置いてみようと思ってね。
それに元彼の隼人がいる会社って、彼も知ってるから…彼の気持ちを確かめたかったのかな?」
「は?じゃ俺を利用したって事か?」
「ウフフ…少しだけね。
だけどね…昨日、彼から電話が来てね…奥さんと離婚するんだって」
そう言いながらもやっぱり悲しそうな顔をする澪に俺は言った。
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