ジレンマ

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デザイン部に戻って仕事を始める俺の隣で、倉田はBLUE STYLEでの澪の作品を閲覧していた。 「部長、岸本さんの作品ってすごいですね。とてもセンスがいい。 もしかしてあの人、BLUE STYLEのトップデザイナーですか?」 瞳をキラキラさせて、呑気に言ってる倉田にイラっとする。 「知らねーよ。 つーか、ちょっと今日は仕事に集中したいから」 「…すいません」 謝る倉田の姿にチクンと胸が痛む。 今のは完全に俺の八つ当たり。 澪がここで一緒に仕事するなんて、考えただけでさすがに余裕なくなるし。 「…言い過ぎたゴメン」 一応謝ってみたけど、倉田は小さく頷いただけ。 俺に気を使って澪の作品を見ていた画面を閉じる。 …俺、何やってんだろ…。
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