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澪と出会ったのは、SNSのWEBデザイナーのサークルだった。
澪のデザインに一目惚れした俺は、積極的に澪を口説いて自分のものにした。
けれど当時のBLUE STYLEはデザイナーの数が少なくて、休みの日に澪の部屋へ遊びに行っても、いつも澪は仕事をしてた。
仕事だから仕方ない…。
そうは思っても、惚れてる女が俺と一緒にいるのに仕事を優先するのが気に入らなかった。
一緒にいればいるほど澪を独占したくなって行く自分が、自分じゃなくなって行きそうで。
俺から澪に別れ話をした。
誰にも束縛されたくないし、したくもない。
そう思うようになったのは澪を失った理由が自分の独占欲だったから…。
相手に惚れすぎないように自分でセーブして行く最善の方法だった。
俺のパソコンの画面にも澪のデザインした商品ページ。
相変わらず斬新なデザインの画面をぼんやり見つめながら、俺はまたため息をついた。
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