小さな星の小さな女の子

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小さな星の小さな女の子

ぱるぱろ星からはるばるボクは小さな星にやってきた。 小さな星のひとたちはたくさんたくさんいてやばんであらそいばかりしてる。 「くに」っていうたくさんのひとのあつまりどうしであらそったり、 ひとりとひとりがあらそったり、 小さなことですぐけんかになる。 きっとせまいところにたくさんいるからけんかになるんだろう。 ボクは小さな星のひとたちをぱるぱろ星につれてってあげようと、 小さな星の小さなひとのなかでも、 もっと小さなあかいほっぺの女の子にはなしかけた。 ぱるぱろ星においでよ。 ひろいからけんかすることもないよ。 「わたしいかない」 どうして?いいところだよ? それにそのあかいほっぺはキミのママにぶたれたあとだろう? 「でもいかない」 どうして?ぶたれたのに? 「わたしがママをおこらせちゃったから、ママはわたしをぶったの」 キミをおこるママなんかいらなくないの? 「いつものママはやさしいの。おしごとがいそがしくてたいへんなのに、ねるまえにいつもごほんをよんでくれるの」 うん。 「だから1にちくらいおこるママがいてもいい。だってわたしママが好きだもん」 そっか。 それじゃあしかたないね。 「ごめんね。でもなぐさめてくれてありがとう」 そういって小さな女の子は小さなふたつの手でボクにふれた。 あったかい。 ぱるぱろ星も宇宙もひろいからこうやってだれかとふれるのははじめてだった。 「またあいにきてね」 うん。 またくるね。 ボクはまた小さな星にくることにした。 小さな星のひとたちはやばんであらそいばかりしてる。 小さなことでけんかばかりしてる。 あの子がまただれかにぶたれたり、 だれかをぶったりしても、 またやさしくふれてくれるならあいにこよう。 小さな星の小さなやさしい女の子にまたあいにこよう。
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