Chapter 1

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思い返しながら、自然に口元が綻ぶ。 「信りん、ニヤニヤしてイヤらしい!」 「はいはい!確かにそうですよ~。」 飲み終わった缶を捨てて、オフィスに向かう。 滝島も一緒に、向かいながら 「あのさ…一つご質問宜しいでしょうか?」 その言い回しに、嫌な予感がする。 「何…?」 「その左手の薬指でございます。」 「あ~気付くんだ。」 「当たり前だ!小田切マニアの俺が気付かない訳なかろう!」 たく、何でいちいち前振りを付けるんだろう~それが無ければ滝島との今までの会話は、数時間は短縮されるな。 「結婚指輪だけど。」 「結婚指輪…婚約じゃなくて?」 「婚約って、男は着けなくない?」 滝島は、本当に真面目に聞いてきた。 「もしかして…結婚したの?」 「籍だけ昨日入れたんだ。だから指輪も買いに行って、式はもう少し落ち着いてからする予定。」 「なっ!!マジかよ!」 「マジだけど。」 そんな驚く事かな?
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