Chapter 1

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ガチャリ…。 マンションの鍵を回し、今朝の出来事にちょっと疲れ気味でドアを開けた。 「ただいま~。」 「志信~お帰りなさい!」 パタパタと、スリッパの音を鳴らして、玄関まで香織が出迎えに来る。 左手には、お揃いの結婚指輪が光っている。 ヤバい…改めて、胸の奥からジンワリと何とも言えない幸福感が、沸き上がる。 「志信?」  感無量になってる俺を笑顔で覗き込む。  キュン! あぁ…目の前に居るだけでホッとする…。 「香織ぃ~ただいまぁ~!」 思わず、抱き締めると 「きゃ!わっ!どうしたの?」 照れくさそうに、腕の中から俺の顔を見上げる。 可愛い…。 「志…んっ!」 無意識に…キスしてた。 包容感に包まれて、疲れが取れていきそうだ。 唇を離すと、香織は真っ赤になりながら 「志信…うがい手洗いしないと…。」 「クスッ…は~い。分かりました。」 そう答えながらも、彼女を抱き締めた。
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