Chapter 2

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土曜日 予定にしていた、俺の実家訪問に香織と向かう。 お土産に悩む、香織に 「酒の肴になれば良いから」 と、佃煮セットにしておいた。 車中、香織は頻りに 「事故の事や入籍の事や…色々心配かけちゃったよね…。」 ソワソワしていたから 「気にしなくて大丈夫だよ。事故はしようがないし、入籍は俺がせっついたんだから。一応、余り香織に酒は飲ませないよう伝えてるから。」 そう言うと 「そっか~飲まないと、残念かな~お義母さん。」 何だろう…この嫁姑関係は…。 男は大抵、お酒を酌み交わすと心を通じ合えたりするが、香織と母さんもお酒で意気投合してしまった。 おやじ、兄、俺との男所帯の我が家に母さんは、男性たるものと妙に厳しかったから、香織には最初から当たりは悪くなかったけど…。 それは香織の事故…2ヶ月前より少し前。 彼女のご両親に挨拶をした2週間後に、実家を訪ねた。
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