Chapter 1

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香織の意識が、戻った翌日。 「たく!あんたは、どれだけ心配させんの!」 お義母さんは、容赦なく香織に怒鳴り付ける。 「すみません…。」 香織は拗ねた風に、下唇を突き出して眉間に皺を寄せる。 そんな姿が、可愛い。 「小田切さんが、どれだけ必死だったと思うの!ちゃんと返しなさいよ!」 「志信…さん、ごめんなさい…。」 「大丈夫だよ…本当に良かった…。」 上目遣いで、瞳を潤ませてる君が愛しいだけだった。 まあ…改めて、あんな形振り構わず取り乱してた事が、恥ずかしくなってきたな。 お義母さんに、頭を下げて 「自分こそ取り乱して、すみませんでした。」 謝ると 「小田切さん!気にしないでね!寝てないんだから、休んでちょうだい!この子の為に、あんなに必死になってくれて…嬉しかったです。」 お義母さんは頬を赤く染め、手で覆っていた。
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