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これ以上キスしてたら、マジでヤバイと自分で感じて。
そっと唇を離し、倉田の顔をじっと見つめる。
ようやく自分のものになった目の前の愛しい女に自然とニヤケてしまう俺。
…今にも崩壊寸前な自分を堪える。
「…メシ行こーか」
だけど自分が吐いた言葉を考えたらあまりにも恥ずかしくなって、倉田から離れてハンドルに手をかけた。
モジモジしながら顔を真っ赤にして黙ってる倉田の姿に、なんだか気まずさを感じながらキーを回してエンジンをかける。
車を走り出させてからもドキドキが止まらない胸に、何度か小さく深呼吸。
「…倉田…何が食いたい?」
さっきはすんなり『美穂』って呼べたのに、無性に照れくさくてつい苗字で呼んでしまう。
「あっ…と…何でもいいです…」
「…じゃー…この辺は田舎だしあまり店もないだろうからファミレスでもいいか?」
「はい、全然いいです」
…会話が続かない。
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