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ふてくされながら智也の出してくれたアルディラを口に運ぶ。
「倉田さん…ここに来た時な…たぶん泣いてたぞ」
智也の言葉に俺の胸が一気に苦しくなった。
俺と澪の姿を見た時、みるみる歪んで行った倉田の顔を思い出す。
今にも泣き出しそうな顔で俺を見た倉田。
アイツは…俺の事をどう思っているんだろうか…?
「明日、休みだろ?
倉田さんに会いに行けよ?」
「…そのつもりだよ」
「岸本さんの事、ちゃんと整理つけてから美穂に会いに行ってよね」
ため息をつく俺をまだ疑ってる柏木の頭を、智也がなだめるようにポンポンと叩いていた。
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