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「道に迷ったの?」
幼い頃…両親に連れてこられた場所で、僕は一度だけ迷ったことがある。
その時に会った少女は、顔は思い出せないけど…助けてもらった時は、すごい嬉しかった。
その時、僕はなにかを約束したような気がするんだ…
それは思い出せないけどさ、僕はまた…あの人達に会えるような気がするんだ。
「ふぁ…ぁ…」
背伸びをしながら僕…蒼崎蓮はあくびを漏らした。
「どした、蓮…バイト疲れか?」
隣から親友の三木谷進が話しかけてくる。
「かもね…今週末の休日に行くための資金集めだから根をあげるつもりないけどね」
「放浪癖はいつも通り…と、また行くのかよ、なんだっけ?小さい頃にいった場所だったよな?」
「そうそう、行ったらまた会える気がしてさ」
僕はカラカラと笑う。
「へいへい、お熱いこって…」
どうやら、進は僕の会いたい人が女性だって事はお見通しらしい。
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