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「う…ぅ…」
「あ、やっと目を覚ましましたか」
「ここ…は!?」
僕は目の前にいる少女の姿をみて絶句した。
「山の中で意識を失ってましたから仕方なく運んできましたけど」
「つ…翼!?」
そう、少女の背中には黒い翼が見えていたんだ。
「あぁ…私は烏天狗ですからね、それに…貴方は外来人ですね?」
僕のリアクションを見て確信したような言い方で少女はそう言った。
「外来人…?」
「あ、やっぱり知らなかったんですね…つまり…」
「文さん!!いい加減外来人を連れて出てきてください!!大天狗様の勅命ですよ!?」
少女が説明を始めようとした時、外から叫び声がしてきた。
「あやや…せっかちですねぇ、貴方が目覚めていないからと言う理由で先伸ばしにしてたんですが…やはり駄目ですか」
「あ…あの…」
「私達天狗という種族は排他的なんですよ、だから貴方を排除しようとしてるんです」
少女から説明されたのは、知りたくなかった事だった。
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