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大天狗の祠…
「来たようですね、射命丸文…それと、青崎蓮」
祠の中、上座に一人の少女が座っていた。
「はい、大天狗様」
「この人が…大天狗」
僕が声に驚いていると、大天狗は笑顔でこう言ってきた。
「大丈夫ですよ、貴方を殺したり食べたりはしませんから」
「え…!?」
「大天狗様…」
「大丈夫ですよ、文…人払いは済ませてあります」
「そうですか…いやぁ、堅苦しいやり方は性に合いませんね」
あははと笑いながら文はそう言う。
「えぇ、貴女は自由気ままの貴女が一番です」
「えっと…あの…」
「貴方には、状況を説明します…貴方が今、置かれている状況を…」
「僕が…置かれている状況?」
「えぇ…貴方は少々特殊な入り方をしてしまった、故に…危ないのです」
「特殊って…あぐっ!?」
急に頭痛が僕を襲い、頭を抱えた。
「幻想入りした時の負担が大きすぎて、記憶を消したみたいですね」
「僕は…どうすればいいんですか!?」
「私達が示しては意味がありません、貴方が探し、貴方が定めなければいけません」
「そんなこと…!?」
「文…例の物を」
「分かりました、青崎さん…これを」
そう言って、文が石を渡してくれた。
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