誤解

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1時間くらいして、商品チェックから戻った倉田は普段と何も変わらない表情だった。 「大丈夫だったか?」 俺の問いかけにも倉田はニコリと微笑む。 「大丈夫です」 その様子に少し安心した俺は、再び仕事に集中する。 まさか、隣で倉田がまたあのイチゴチョコに手を伸ばしてるなんて事に気づかないまま。 残業嫌いな椎名は定時で帰ったけど、デザイン部には倉田と澪も残ってくれて5人でクライアントの商品ページ登録を進める。 たった1日で一人あたりのノルマだった100商品もの商品登録作業はさすがの俺でもハードだったけど、何とか形になった頃にはもう午後10時を過ぎていた。
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