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やがて遠くの方で救急車の音が聞こえ始めると、騒ぎを聞きつけた社員が集まって来て、様子を伺っている。
それでも俺は、抱きしめながら愛しい女の名前をずっと呼び続けた。
「美穂!目を開けろ!美穂っ!」
付き合い始めた頃より、少し細くなった美穂の体。
抱き心地が…全然違う。
こんなになるまで…
…苦しい思いをさせてゴメン…。
たった1週間で…こんなにも…。
「藤森部長と倉田さんが…?」
「信じられない…すごいショック…」
ドアから覗き込んで見ている女子社員の声が聞こえて、俺はそいつらをキッと睨んだ。
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