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「美穂の思いって…何…ですか?」
「美穂は俺に遊ばれてるとしても、俺が美穂に飽きて捨てるまででもいいから一緒にいたいって言ってたそーだよ」
「はぁっ?」
「槙田にな、俺が美穂みたいなおデブに本気で惚れる訳ないって言われたらしい。
それでも、本気じゃなくてもいいんだって美穂が言ってたって」
俺の言葉に柏木も言葉を失くして黙ってじっと考えている。
「槙田は美穂をたくさん傷つけた事を、本当に反省して謝ってたけど…
美穂は、そんな事、俺にも柏木にも話さねーで、ずっと自分の中だけで抱えてたんだろーな。
…だから
俺はその事を知るためには槙田と一晩過ごすしかなかったってコト。
これがあの夜に起きてた事の全てだよ」
ずっと黙っていた柏木が、ふるふると震え出し、やがてポロポロと涙を零し始めた。
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