愛しのぽっちゃりさん 第9話

ライバル出現

それから何日かして営業部から連絡が入る。

先日のA+LIVEの周防が来社したので打ち合わせに来てくれとの事だった。

「じゃちょっと打ち合わせ行って来るから、何かあったら頼むな」

倉田に一応声を掛け、俺は営業部のミーティングルームへと向かった。

ドアをノックしてミーティングルームへ入ると、長身でどこか冷めたような目をした、なかなかの色男が俺を見る。

「どうも初めまして。外注デザイン部の藤森隼人です」

「初めまして。A+LIVE代表の周防貴裕と申します」

名刺交換をしてお互い席に着く。

「A+LIVEさんは予算は惜しまないそうなので、後は藤森部長にお任せします」

営業部の西尾は、満面の笑みでそう言うとペコペコと頭を下げて退室して行った。