第零話

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人は自分が死んだとき、どうやってそれを自覚するのだろう。 息をするのをやめて、お医者様が死亡宣告をしたとき? あの世なんて呼ばれる所に行ったとき? それとも身体から魂なんてものが抜けて、そこから自分の身体を見下ろしたときだろうか? きっと、どれも違う。自分では死んだことなんて分からないんだ。 だから自分が死んだことを知らないまま、生きていたときと同じ生活を続けてこの世を彷徨う。 けれど。 『もう、いいんじゃないかい…?』 この一言で、行き場のない霊は救われるのだ…。
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