第七章

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今、少しだけ思い出した。  先生が一度皆に聞いてきた言葉と 殺すよう頼まれた日、 帰る前にえーたろーに言われた言葉。 松『来世というものは信じますか?』 稔『ねぇ志乃。来世って信じる?』 ………あたしはまだ、 来世を信じるかどうかはわからないけど…  また、会えたらいいね? 先生、えーたろー。 それに、死んでしまった仲間たち 志「そろそろ、ここから出なきゃな」 髪を解き、多分さっきついたのだろう 放り投げたえーたろーの血がついた隊服を 手に取り、羽織る。鉢金も付け直した。 これが最後の、裏切りだよ でもその前に…… えーたろーの胸に刺さっている刀を抜き、 刃についた血を懐紙ではなく、 手拭いで拭き取る。 えーたろーの遺体は… 一先ず押し入れに。 志「…明日の夜、迎えに来るからね」 そう言い残し、押し入れを閉める。 沖田も一応仰向けに寝かせ、 部屋を出て下へ向かった。
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