第八章

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「志乃」 志「…………」 あの日、こごろーの手伝いもあって 無事あの場から逃れることはできた。 えーたろーの遺体も、 後日きちんと回収できたからいいけど… 何故、あのときあたしは何もしなかった? 止めることも見ることも 全てのことから逃げていた。 えーたろーの死からも…… 「志乃」 どうして逃げてばかりいるんだろう 逃げてさえいなければ、 えーたろーのことだって助けられた 救えたはずなのに 「……しーのー?」 志「はひッ?!」 「全く、また変なことを考えてるだろう 稔麿が死んだのはお前のせいじゃない 逃げているのが嫌ならば立ち向かいなさい 立ち止まってもいい、何日かかってもいい ゆっくり、1日一歩でもいい 立ち向かうんだ」 な?と微笑んで首を傾げる。 志「……格好いーこと言ってるけど、 誰かわかってないよ 名前出てないし」 「なんと」 志「残念だったねー こごろー」 
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