第八章

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九「煩い」 玄「さ、行きますよ晋作君」 ずるずると晋作の首根っこを掴み どこかへと去って行く玄瑞。 桂「お邪魔したね 夕餉の時間になったら呼びに来るからー」 そう言って桂も障子を閉めて二人の後を追った。 九一はそれを見ると、 再び寝転がり志乃を抱き締めて目を閉じた。 桂「夕餉の時間になったら呼びに来るとは 言ったが、行きづらい……」 玄「そうですねぇ…… お膳だけ置いておきますか?」 桂「うーん…それが一番か……」 そう悩んでいるとき、 広間の障子が開いた。 そこにいたのは眠そうな九一と、 若干紅い頬を両手で押さえている志乃がいる。 玄「おや、おはようございます」 九「……おはよう」 志「ぉ、おはよー…」 そう言葉を交わすと、 お互い自分の席へ座る。 志乃にとっては幸いなのか、 二人との間に晋作がいる為 お互い晋作の隣。 ……晋作は九一を思い切り睨んでいるが、 九一は対して気にした風もなく欠伸を繰り返した。
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