最終章

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そして、一気に走り出し、 刀を振りかざす。 ……この一撃で仕留められなければ… あたしはもう終わり。 全ての力をこの一撃に込める。 ザシュッ ドサッ ………倒れたのはあたし。 もう、指一本動かないや…… …死ぬのかな、あたし 痛みはもう感じない 少し寒気もする 志「と、しぞ……」 土「……ッ……瑠乃……」 志「あ、たし…… 最初、は…き、らい……だ、たけど… い、まは……好き……だょ……?」 口が上手く回らない。 でも、今言わなくちゃ…… 言えなく、なっちゃう… いつの間にか……他の皆も来てた。 志「い、まは……敵……だ、ど…… つ、ぎ会うときは…… て、き……みか……がない…… そ、な……世界で………」 土「瑠乃……」 志「…《来世で待ってる》」 力なく微笑んで、そう言った瞬間 ぷつりと何かが切れ、 ………そこからの記憶は…… ない。これからも記憶ができることはないだろう… 元治元年7月19日 高杉志乃 新選組副長、土方歳三に敗れ戦死 享年19
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