第13話

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「ノア……どうして……?」 ナイフは赤く染まった彼の手から カタンと床に落ちた。 「ノア……やっぱり僕には出来ないよ!君が死んで、先生が人殺しになるのに、黙って見てなんていられない!」 ノアは白いレースを纏ったまま立ち上がると――。 「僕の一番の崇拝者だと思っていたのに――この役立たず!」 取り乱しすがりつく類を思いきり足蹴にした。 「どういう事だ?マリアは?」 「マリアなんていないさ。はじめから」 面倒くさそうに首を回して ノアは血に染まったネグリジェを脱ぎ捨てる。
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