63人が本棚に入れています
本棚に追加
「ノア……どうして……?」
ナイフは赤く染まった彼の手から
カタンと床に落ちた。
「ノア……やっぱり僕には出来ないよ!君が死んで、先生が人殺しになるのに、黙って見てなんていられない!」
ノアは白いレースを纏ったまま立ち上がると――。
「僕の一番の崇拝者だと思っていたのに――この役立たず!」
取り乱しすがりつく類を思いきり足蹴にした。
「どういう事だ?マリアは?」
「マリアなんていないさ。はじめから」
面倒くさそうに首を回して
ノアは血に染まったネグリジェを脱ぎ捨てる。
最初のコメントを投稿しよう!