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プロダクション所属
若い頃の私は、根拠のない自信に溢れ、凡人の自分を自覚できずにでかい夢を持っていた。
歌手になりたい。
オーディションを受け合格して、プロダクションに所属した。
仕事を受けるための写真を撮って、手帳を持たされた。
その費用が6万円。
仕事は、映画の撮影の通行人とかバラエティー番組の観覧席のさくら。
待ち時間が丸一日は当たりまえ。おまけに撮影場所への交通費は自己負担。
手帳の更新に、また6万円かかるということで、結局プロダクションの財源を少し助けたであろう形になる。
でも、まぁいい経験にはなった。
続く
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