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そして、一年半後、ケーキの偵察に来ていた名古屋のホテルのロビーで偶然、緋英君に再会した。
なんでも、気まぐれ総長に付き合わされて、族同士のケンカに来たと言っていた。
族同士のケンカは緋英君に取っては恥ずかしいものらしく、とても恥ずかしそうに話していた。それから、直ぐにバイクでのツーリングデートに誘われ、二カ月前から付き合い始めた。
まさか、まさかの緋英君からの告白に、ほっぺを何度も捻っては
『沙耶香さん……顔が赤くなってるから、それは止めた方がイイよ』
そう言いながら緋英君たら、私のほっぺを撫でるもんだから、さっき以上にもっと顔が赤くなって……
ハッ……!
緋英君のことを思い出してニヤケてしまった。
時計を見ると、十二時を差している。
何も決まらないまま、時間だけが過ぎて行った。
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